我思う故に我あり

日常で感じたこと、考えたことを綴ります。

太陽に触れる?NASA

宇宙物質の用語がいっぱい出てきて、中々噛み応えのある内容です。

何度もコロナの中を通過しても大丈夫な素材ってなんなのでしょう?本当、エキサイティング!!!

さぁ、VOAで英語を学び、宇宙に、太陽に思いを馳せましょう!!

 

 

 

 

NASA:探査機が太陽に’タッチ’

NASA: Spacecraft ‘Touches’ Sun

This image made available by NASA shows an artist's rendering of the Parker Solar Probe approaching the Sun. (Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA via AP)


アメリカの宇宙機NASAによると、宇宙船が初めて太陽の最外層大気圏に突入したそうです。

パーカー・ソーラー・プローブは4月に太陽大気の外縁部-コロナとして知られている-を通過したと、科学者たちが今週発表しました。探査機からのデータを調べ、その結果を確認するのに数カ月かかったといいます。

地球とは異なり、太陽には固い表面がありません。その代わりに、重力と磁力によって結合された物質の超高温の球体になっています。

太陽物質の一部は、太陽風として宇宙空間に放出されます。太陽風は、コロナから宇宙空間へ放出されるプラズマと呼ばれる荷電粒子の流れです。

パーカー・ソーラー・プローブは、太陽風の研究を主な目的として、2018年に打ち上げられました。科学者たちは、太陽風とコロナを間近で研究できることで、太陽活動が地球に与える影響をより深く理解できるようになると述べています。

NASAは、探査機の大気圏外への突入を、太陽に”触れる”ことに成功したと表現しています。

ヌール・ラウアフィ氏は、このミッションのプロジェクトサイエンティストです。メリーランド州のジョンズ・ホプキンス応用物理学研究所に所属しています。ラウアフィ氏はこの発見を "魅力的にエキサイティング "だと言っています。

探査機は今、初めて磁気の影響を受けたコロナの状態を感知することができると、ラウアフィ氏は言っています。

また、この発見を確認するために使用した証拠には、磁場や太陽風に関するデータ、そして画像が含まれていると付け加えています。「solar eclipse日食で観測されるようなコロナ構造の中を宇宙船が飛んでいるのを実際に見ることができるのです」とラウアフィ氏は話しています。

科学者たちは、アメリカ地球物理学連合の会合でこの発見を発表しました。結果は、米国物理学会でも発表されました。

科学者たちは、パーカーが太陽大気と太陽風の境界を横切ったとき、太陽の中心から約1300万キロメートルのところにいたと報告しています。探査機は少なくとも3回、コロナを出たり入ったりすることができたといいます。

パーカーチームは、初期のデータから、8月の9回目の接近通過の際にコロナに入った可能性もあると述べています。しかし、確証を得るにはさらなる研究が必要です。科学者によると、パーカーは先月、10回目の接近通過を行いました。

探査機は、2025年に予定されている最終軌道まで、太陽に近づき続け、コロナに深く潜り込むと予想されています。

 

 

 

NASA: Spacecraft ‘Touches’ Sun

This image made available by NASA shows an artist's rendering of the Parker Solar Probe approaching the Sun. (Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA via AP)

The American space agency NASA says a spacecraft has entered the sun’s outermost atmosphere for the first time.

The Parker Solar Probe traveled through the solar atmosphere’s outer edge – known as the corona – in April, scientists announced this week. They said it took them a few months to examine data from the spacecraft and to confirm the result.

Unlike Earth, the sun does not have a solid surface. Instead, it is a superheated ball of material held together by gravity and magnetic forces.

Some solar material escapes and is released into space in what is known as the solar wind. The solar wind is the flow of charged particles, known as plasma, released from the corona into space.

The Parker Solar Probe was launched in 2018 with a main goal of studying the solar wind. Scientists say being able to study the solar wind and the corona close up can help them better understand how solar activity influences Earth.

NASA has described the spacecraft’s entry into the outermost atmosphere as successfully “touching” the sun.

Nour Raouafi is the project scientist on the mission. He is with the Johns Hopkins Applied Physics Laboratory in Maryland. Raouafi called the finding "fascinatingly exciting.”

The spacecraft is now able to sense conditions in the magnetically-influenced corona for the very first time, Raouafi said.

He added that the evidence used to confirm the findings included data on magnetic fields and the solar wind, as well as images. “We can actually see the spacecraft flying through coronal structures that can be observed during a total solar eclipse,” Raouafi said.

Scientists announced the findings during a meeting of the American Geophysical Union. Results were also published by the American Physical Society.

The scientists reported Parker was about 13 million kilometers from the center of the sun when it crossed the boundary between the solar atmosphere and the solar wind. They said the spacecraft was able to go in and out of the corona at least three times.

The Parker team said early data also suggested the spacecraft may have entered the corona during its ninth close pass in August. But further study is needed to make a confirmation. The scientists said Parker made its 10th close pass last month.

The spacecraft is expected to keep getting closer to the sun and diving deeper into the corona until its final orbit, planned for 2025.

 

 

 

Words in This Story

 

fascinating – adj. extremely interesting

eclipse – n. a situation in which the sun is covered by the moon, or the moon is covered by the Earth’s shadow






The Parker Solar Probeの溶けない仕組み
 

www.youtube.com

https://wired.jp/2018/08/12/parker-solar-probe-brush-with-the-sun/

太陽の熱を防ぐシールド

パーカーによる太陽への接近は、20回以上も予定されています。その実現の鍵となるのが、ディスク状の耐熱シールドです。幅が8フィート(約2.4m)で厚さが4.5インチ(約11.4cm)あり、これによって太陽の熱から探査機を守るのです。

このシールドは、超軽量の断熱カーボンフォームを2枚の硬いカーボンファイバーのプレートで挟んだ構造をしています。このカーボンフォームは、炭素で黒い色をしています。仮に片側のプレートに火炎を噴射しても、もう片方は手で触れるくらいに冷たいまます。

このプレートは、ジョンズ・ホプキンズ大学の応用物理学研究所(APL)に所属するエンジニアによって設計され、炭素複合材料のメーカーであるCarbon-Carbon Advanced Technologies(C-CAT)で組み立てられました。

太陽と向かい合う面には、ホワイトセラミックをコーティングしてあるます。太陽のコロナの表面温度は100万℃以上あるとされていますが、そこに向かっていく物体にすべての熱が伝わるわけではありません。なぜなら、高速で高温の粒子が少なく、その密度が非常に低いからです。とはいえ直に晒されることが脅威であることには変わりはありません。シールドの太陽に向いているほうは、表面温度が約1,370℃にもなります。

プレート表面のコーティングによる反射によって、太陽からの照射を退ける能力が2倍になる、とジョンズ・ホプキンズ大学のAPLでパーカー探査機のシステムエンジニアを務めるジム・キニソンはいいます。それ以外は探査機の周囲へと流されていきます。こうしてシールドの太陽に面した側が1,370℃になっても、その裏側は300℃程度に保たれるのです。厚さわずか4.5インチ(約11.4cm)のシールドによって、温度は1,000℃も違ってくるのです。

よって、シールドに隠された探査機の内部は、たった30℃くらいにしかなりません。以前にも宇宙に飛ばしたことのある計測機器を使えるように、そう設計したのです。

これらの計測機器には、「ISʘIS」と呼ばれる装置が搭載されています。これはエネルギーをもつ粒子がどこから来て、太陽からどうやって加速しているのかを計測し、理解するために使われます。

超高温に耐えるレアメタル素材

コロナの動的な電磁場をとらえるには5本の長いアンテナが必要で、そのうちの4本は太陽にさらされています。それらは「FIELDS」と呼ばれるもので、NASAがロケットのエンジンにも使うニオブというレアメタルによって薄い管状につくられています。

さらに「SWEAP(Solar Wind Electrons Alphas and Protons)」という別の計測機器もあり、これが太陽風に大量に含まれる粒子の速度、密度、温度を測定します。それにはまず、ファラデーカップと呼ばれる特殊なセンサーで粒子を捕捉する必要があります。

ファラデーカップは宇宙でのミッションではよく使われますが、ここでの違いは壮絶な熱環境です。そこで熱に耐えられるファラデーカップをつくるためにエンジニアが選んだのが、融点が約2,350℃のチタンジルコニウムモリブデン合金をシート状にしたものでした。

計測機器は、カップを通るあらゆる電流を集める金属プレートにつながったいくつかの電気格子を備えています。この電気格子は3,000℃以上の熱に耐えるタングステンでつくられているため、線を刻むためにレーザーではなく酸を使っています。

高温に耐えるケーブルを設計しなくてはならなかったため、キニソンのチームはニオブでワイヤーをつくり、それをサファイアガラスの管に通しました。

こうしてできたケーブルは、カップから耐熱シールドの裏にあるヒートボックスへと続き、そこから探査機のコンピューターへとつながっています。

 

ーだそうです!!