医学用語が入っていると、一気に難度が上がります。そこがいいところ!!
VOAで英語を学び、知識を深めましょう!!
日進月歩、医学の世界を聴いてみましょう!!
ウイルスと多発性硬化症との関連性を示す新たな証拠が発見される(和訳)
Study Finds New Evidence Linking Virus to Multiple Sclerosis
Study Finds New Evidence Linking Virus to Multiple Sclerosis
Researchers have found more evidence that one of the world’s most common viruses may be linked to the disease multiple sclerosis.
MS causes the body’s own immune system to mistakenly attack nerve cells. It destroys the protective material that covers nerve tissue.
The Epstein-Barr virus has long been suspected of playing a part in development of MS. But a connection is hard to prove because just about everybody gets infected with Epstein-Barr but few develop MS.
Last week, Harvard researchers reported one of the largest studies yet to support the possible link between the virus and MS. They studied a supply of blood samples from usual medical tests on more than 10 million members of the American military. The samples cover a period from 1993 to 2013. The scientists searched the samples for antibodies signaling viral infection.
They found that the risk of MS increased by 32 times following Epstein-Barr infection.
Only 5.3 percent of the sampled group were free of signs of the virus when they joined the military. The researchers compared 801 MS cases found later over the 20-year period with 1,566 service members who never got MS.
Only one of the MS patients had no evidence of the Epstein-Barr virus before their MS diagnosis. And the researchers found no evidence that other viral infections were involved.
The findings “strongly suggest” that Epstein-Barr infection is “a cause and not a consequence of MS,” study leader Alberto Ascherio and his team reported in the publication Science. Dr. Ascherio is with the Harvard T.H. Chan School of Public Health.
The virus appears to be “the initial trigger,” Dr. William H. Robinson and Dr. Lawrence Steinman of Stanford University wrote in a report alongside the study.
Epstein-Barr is best known for causing “mono,” or infectious mononucleosis, in teenagers and young adults. The virus remains inactive in the body after infection and has been linked to later development of some autoimmune diseases, including MS, and rare cancers.
It is not clear why. Some scientists think the body is tricked by viral proteins that look very much like nerve proteins.
Whatever the cause may be, the new study is “the strongest evidence to date that Epstein-Barr contributes to cause MS,” said Mark Allegretta. He is vice president for research at the National Multiple Sclerosis Society.
He added that the evidence, “opens the door to potentially prevent MS by preventing Epstein-Barr infection.”
Words in This Story
sample –n. a small amount of something that gives you information about the thing it was taken from
diagnosis –n. the act of identifying a disease, illness, or problem by examining someone or something
consequence –n. something that happens as a result of a particular action or set of conditions
initial –adj. occurring at the beginning of something
trigger –n. something that causes something else to happen
contribute –v. to help to cause something to happen
potentially –adj. in a possible state or condition — used to describe the possible results or effects of something
エプスタイン・バーウィルス
EBV(Epstein-Barr virus:エプスタイン・バーウイルス)|東京都赤十字血液センター|日本赤十字社
ヘルペスウイルスの仲間に属し、世界中で見られるウイルスです。一生の間に、大部分の人はEBV に感染します。EBVによる感染の主要な経路は、感染者の唾液との濃密な接触だと考えられています。例えば、キスなどによって、感染者の唾液が口などの粘膜に付着することによりEBVが受け渡され感染することになります。感染してから伝染性単核球症の症状が出現するまでの潜伏期間は4~6週間です。バーキットリンパ腫や咽頭がんの原因ともなります。
MS(多発性硬化症)
多発性硬化症/視神経脊髄炎(指定難病13) – 難病情報センター
多発性硬化症は中枢神経系の 脱髄 疾患の一つです。私達の神経活動は神経細胞から出る細い電線のような神経の線を伝わる電気活動によってすべて行われています。家庭の電線がショートしないようにビニールのカバーからなる絶縁体によって被われているように、神経の線も髄鞘というもので被われています。この髄鞘が壊れて中の電線がむき出しになる病気が 脱髄 疾患です。この脱髄が斑状にあちこちにでき(これを脱髄斑といいます)、病気が再発を繰り返すのが多発性硬化症(MS)です。MSというのは英語のmultiple sclerosisの頭文字をとったものです。
MSの頻度は人種によって違います。MSは欧米の白人に多く、北ヨーロッパでは人口10万人あたり100人以上の患者がいる地域もあります。高緯度地方ほど患者の割合が多いことが知られています。わが国では比較的まれな疾患で、 有病率 は10万人あたり1~5人程度とされていましたが、最近の各地での 疫学調査 や2004年全国臨床疫学調査などによれば、8~9人程度と推定され、約12,000人の患者がいると推定されています。このことは遺伝子の違いがその頻度に大きく影響していることを示していますが、この他に、環境因子の関与も考えられます。環境因子としてはEBウイルスなどの感染因子、緯度や日照時間、ビタミンD、喫煙などが知られています。
MSは若年成人に発病することが最も多く、平均発病年齢は30歳前後です。15歳以前の小児に発病することもありますが、5歳以前には稀です。また、60歳以上の方がMSを発病することは少ないですが、若い頃MSに罹患していて、年をとってから再発をすることもあります。MSは女性に多く、男女比は1:2~3くらいです。
症状
MSやNMOの症状はどこに病変ができるかによって千差万別です。視神経が障害されると視力が低下したり、視野が欠けたりします。この症状が出る前や出ている最中に目を動かすと目の奥に痛みを感じることがあります。脳幹部が障害されると目を動かす神経が麻痺してものが二重に見えたり( 複視 )、目が揺れたり(眼振)、顔の感覚や運動が麻痺したり、ものが飲み込みにくくなったり、しゃべりにくくなったりします。小脳が障害されるとまっすぐ歩けなくなり、ちょうどお酒に酔った様な歩き方になったり、手がふるえたりします。大脳の病変では手足の感覚障害や運動障害の他、 認知機能 にも影響を与えることがあります。ただし、脊髄や視神経に比べると脳は大きいので、病変があっても何も症状を呈さないこともあります。脊髄が障害されると胸や腹の帯状のしびれ、ぴりぴりした痛み、手足のしびれや運動麻痺、尿失禁、排尿・排便障害などが起こります。脊髄障害の回復期に手や足が急にジーンとして突っ張ることがあります。これは有痛性 強直性 痙攣といい、てんかんとは違います。
mono(伝染性単核球症)
伝染性単核球症について | 耳鼻科の病気解説 いとう耳鼻咽喉科
伝染性単核球症(でんせんせいたんかくきゅうしょう、 Infectious mononucleosis)主にEBウイルス(エプスタイン・バール・ウイルス、Epstein‐Barr virus 、EBV)の初感染によって起こる急性感染症です。口移しやディープキス等による唾液感染が原因といわれます。アメリカでは幼児期の感染率は20%で、多くは思春期、青年期で感染するため「キス病」とも言われます。日本では2~3歳までの感染が70%を占め、 20代では90%以上がこのウイルスの抗体を持つといわれます。1889年にドイツ人医師のエミール・ファイファーによって初めて報告されましたので、欧州では「ファイファー病」として知られております。感染する年齢によって症状の現れ方が異なり、乳幼児期では病原菌に感染しても症状が現れない不顕性(ふけんせい)感染が多く、思春期以降では感染者の約半数に症状が現れます。症状伝染性単核球症は発熱、咽頭痛、リンパ節腫脹を三主徴とします。潜伏期間は30~40日と考えられています。1~2歳ぐらいの初感染では、発熱と口蓋扁桃の膿栓(白苔)を伴った腫脹と発赤が見られる程度で、2~3日で自然軽快してしまうと考えられます。年長児から青年期、あるいはそれ以上の年齢で初感染した場合は発熱、全身倦怠感のほか、口蓋扁桃の発赤、腫脹、偽膜形成を認め、口蓋には出血斑を認めることもあります。リンパ節の腫脹は頚部が主ですが、1~2週頃をピークとして全身に認められます。また、肝脾腫がみられ、発疹を伴うこともあります。通常は約4~6週間で症状は自然によくなりますが、まれに数ヶ月以上症状が持続し、慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)となるケースもあります。