ボランティアとはいえ、その審査は厳しそうです。
チームメンバーは、アメリカ市民またはアメリカの永住権保持者のみで、宇宙飛行士を選ぶのと同じガイドライン。科学、技術、工学、数学の分野で豊かな経歴を持つことが期待されているそうです。
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NASA、4人が1年間暮らせる火星ハビタットを公開(和訳)
NASA Shows Mars Habitat where Four People Will Live for One Year
April 23, 2023
NASAは今月、アメリカの宇宙機関が火星に人類を送り込む準備をするために、4人のボランティアが1年間生活する模擬火星環境を公開しました。
宇宙飛行士ではないボランティアたちは、6月にハビタットと呼ばれるこの環境に入る予定です。これはヒューストンにあるNASAのジョンソン宇宙センターの主要な研究拠点に作られたものです。
滞在中、クルーはさまざまな活動に参加することになるとNASAは声明で述べています。これには、模擬宇宙遊泳への参加、ロボット作業、居住地の手入れ、運動、作物の植え付けなどが含まれます。
160平方メートルの居住区は、将来火星に行く人が直面する可能性のある環境圧力を再現するように設計されています。その例として、限られた資源で活動を行うこと、孤立すること、機器の故障を経験することなどが挙げられるとNASAは述べています。
この模擬環境は、3Dプリンター技術を使って作られました。3Dプリンターは近年、家全体を含むますます大きな構造物を作るために使用されています。
この火星居住施設は、Crew Health and Performance Exploration Analog(CHAPEA)として知られるNASAのプログラムの一部です。合計3つのシミュレーション環境を含むことが期待されています。
グレース・ダグラスは、CHAPEA実験の主任研究者です。彼女はフランスの通信社AFPに、NASAは3Dプリント技術を "他の惑星や月の表面に居住地を作るための "可能な方法として検討してきたと語っています。
NASAの関係者は、火星へのミッションの準備の初期段階にあります。しかし、NASAの現在の取り組みのほとんどは、半世紀ぶりに人類を月面に帰還させることを目的としたArtemisミッションを支援するものです。
NASAの職員は、この居住区にいる間、ボランティアの心身の健康状態を常にチェックします。
このデータがあれば、NASAは、宇宙飛行士が今ある資源だけを使うようになるにはどうしたらよいかを研究するのに有利になる、とダグラス氏は言います。「私たちが、宇宙飛行士に提供することで、宇宙飛行士をどのようにサポートするかを理解し始めることができます。」と彼女は言います。「そしてそれは、重要な資源を決定する上で、本当に重要な情報となるでしょう」と、付け加えます。
この居住地には、火星の表面や環境を模した”屋外”エリアがあります。しかし、そのエリアはまだシミュレーション環境の中にあります。
最初の実験に参加するボランティアは、まだ名前が決まっていません。NASAによると、個人を選ぶプロセスは、宇宙飛行士を選ぶのと同じガイドラインに従うと言います。チームメンバーは、科学、技術、工学、数学の分野で豊かな経歴を持つことが期待されています。
加えて、アメリカ市民またはアメリカの永住権保持者のみが選ばれます。30歳から55歳で、健康で、食生活に問題がなく、乗り物酔いしない人であることが条件です。
元カナダ人宇宙飛行士のクリス・ハドフィールド氏は2021年、AP通信に「この条件は、NASAが宇宙飛行士に近い人たちを探していることを示していると思う」と語っています。それは、実験をより良いものにするため、良いことだと彼は指摘しています。
過去にロシアで行われたマーズ500と呼ばれる火星環境のシミュレーションの試みは、大きな成功を収められなかったとハドフィールド氏は言います。これは、関係者があまりにも日常生活者と同じだったからだ、と彼は付け加えています。
適切な人にとっては、これは素晴らしいものになるかもしれないと、ハドフィールド氏は言います。彼は2013年に国際宇宙ステーションで5カ月間、軌道上で過ごしました。
「Netflixをどれだけ見られるか、考えてみてください」とハドフィールド氏は冗談を言います。「もしそこに楽器がれば、何も知らないで入っていって、コンサートミュージシャンとしてでてくる出てくるも可能です、もしあなたが望めばね」と彼は付け加えました。