臭気判定士(臭気測定業務従事者)は国家資格です。
また調香師という資格があります。国家資格ではありませんが、調合や模倣の技術および専門知識を持つことを示す「日本調香技術師検定」(日本調香技術師検定協会主催)があります。
身近なところでは、フレグランスコーディネーターと呼ばれることもある香水ソムリエ「日本フレグランス協会主催」は、香りを識別して香水を提供できるプロフェッショナルの資格です。
さて、AIの精度が良いことは想像できます。ヘルスケア、食品、香料の業界など、さまざまな分野にわたって利用できるとのことですから、言語に期待がもてます!!
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匂いの識別、予測を目的としたAIツール(和訳)
Artificial Intelligence Tool Aims to Identify, Predict Smells
September 15,2022
アメリカの研究者が、さまざまな匂いを識別して再現することを目的とした技術ツールを作成しました。
このシステムは、人工知能(AI)を搭載しています。このツールは、Google、大学、Monell Chemical Senses Centerの研究者によって開発され、テストされました。チームは最近、その方法の結果を発表し、出版物Proceedings of the National Academy of Sciencesの論文でそのプロセスを説明しました。
研究者は、匂いは臭気(odors)とも呼ばれ、空気中に放出された分子(molecule)によって作り出されると言います。そして、その分子は私たちの鼻に入り、そこで”感覚受容体”によって処理されるます。この受容体が脳に信号を送ることで、私たちは匂いを認識することができるのです。
研究チームは、匂いは、私たちが色を識別して測定するのと同じような方法– つまり感覚マップを使用して識別されると言います。例えば、地図–従来のカラーホイールのような– さまざまな色を表示することができます。このような地図は、色の組み合わせを提示し、その色が互いにどのように混ざり合っているかを示します。
しかし、研究者たちは、歴史的に "匂いに関する有用な地図が欠落していた "と述べています。これは、匂いに関係する分子は、はるかに複雑だからです。色を見るために使われる光子(photon )粒子以上のものに依存しています。
さらに、研究者らは、人間の目には色に関する感覚受容器が3つしかないのに対し、人間の鼻には匂いに関する感覚受容器が300以上あると述べています。
研究者らは、過去の研究を基に、匂いに関連する分子を識別するための”地図”を作成することを目的としたニューラルネットワークモデルを作製しました。ニューラルネットワークとは、人間の脳のような働きをするように作られたコンピューター処理システムのことです。
Google AIのチームは、新たに開発したツールを "主臭マップ "と呼んでいます。このマップの主な目的は、”分子の匂い特性を予測すること”だと言います。
また、ニューラルネットワークモデルは、正しいにおい予測をするためには、どの分子の特性が必要かを特定するために訓練されました。研究者らは、AIを搭載したマップによって、"新しい匂いとそれを作り出す分子を予測と発見することができる "と報告しています。
研究チームは、彼らの研究が、おそらく何十億もの、匂いのありそうな、しかしまだ匂いを嗅いだことのない分子が存在することを示唆していると述べています。このマッピングツールは、構造から臭気のある分子を認識することが示されたので、”これは、新しいクラスの臭気物質を発見するための指針になる...”と研究者は述べています。
今回の実験では、さまざまな分子の匂いに関するデータを過去最大規模で収集したと研究者らは言います。
また、比較のために、彼らは55種類の異なる説明文を用いて400種類の分子の匂いを識別するため人間を被験者としました、。研究チームによると、人間のにおい識別と比較した場合、ニューラルネットワークモデルが繰り返し人間よりも良い結果を出したと言います。
研究チームは、このようなツールは、ヘルスケア、食品、香料の業界など、さまざまな分野にわたって利用できると述べています。
研究者らは、このツールが、世界最大の健康問題の一つである – 昆虫を介して広がる病気との戦いに役立つと報告しました。このシステムは、ある分子が蚊を人間から遠ざける効果をどれくらい持っているかを測定することができると言います。
研究チームは、虫除け剤によく使われる化学物質であるDEET(ジエチルトルアミド)と少なくとも同じ効果を持つ蚊を撃退できる一連の新しい分子を発見したと発表しました。
この発見により、DEETを含むものよりも低コストで長持ちし、安全な虫除け剤の開発につながると研究者らは言います。また、このような虫除け剤は、”マラリアなどの疾病の世界的な発生を抑え、無数の命を救う可能性がある”と同チームは述べています。
※DEET(ジエチルトルアミド):分子量 191.27。 凝固点 −45 ℃、沸点 285 ℃で、常温では無色液体。
ー出典wikipedia
蚊などの吸血害虫は人間や動物が発する炭酸ガス、温度、湿度、匂いなどを認識して、吸血源を感知します。
ディートは吸血害虫の感知能力を撹乱し、吸血行動を阻止する効果を持っています。ーアース製薬H.P.より抜粋