我思う故に我あり

日常で感じたこと、考えたことを綴ります。

米国沿岸海面上昇が招く洪水予測

アメリカの報告ですが、世界で起こっていることです。

陸地が沈むことが起因しているとのこと、

南極大陸グリーンランドの氷の融解による最大の海面上昇ではないそうなのです。

では地盤沈下のその原因は?

前回から続けて読むことでその流れがはっきりしてきます。

 

 

VOAで英語を学び、世界の現状を見つめましょう!!

人口増加による今後食糧危機が懸念されている今、干ばつがさらに追い討ちをかけることに。

水源の確保が急務ですが、我が国でいえば、水源である山林を外国人に切り売りしている日本は危機管理ができているのかとも考えてしましました。

 

世界は結局、ベネチアのようになるしか・・・?!

 

 

 

 

 

30年以内に米国の海面が上昇すると予測する報告書(和訳)

Report Predicts Rise in US Sea Levels Within 30 Years


Feb 21,20221

learningenglish.voanews.com

 

政府の新しい報告書によると、米国の海岸線の海面は今後30年間で少なくとも0.25メートル上昇すると予想されています。

 

米国海洋大気庁(NOAA)と他の6つの連邦機関がこの報告書を作成しました。

 

2050年までに米国沿岸の海面が0.25〜0.3メートル高くなると予測しています。報告書は、嵐による洪水の増加や、晴れた日の満潮時でも海岸の水位が高くなることを警告しています。

 

「間違いない。海面上昇は私たちに迫っています」とNOAAのNational Ocean Serviceのディレクターであるニコル・ルブーフ氏は述べました。

 

ルブーフ氏は、その代償は大きくなると警告しています。米国の海岸は、多くの経済活動の拠点であり、米国人口の40パーセントを占めるといいます。

 

ウィリアム・スウィート氏は、この報告書の主執筆者です。彼は、南極大陸グリーンランドの氷の融解による最大の海面上昇は、おそらく2100年以降に始まると述べています。

 

海面上昇は、陸地が沈むことで起こるため、場所によっては他の場所よりも大きくなる可能性があります。また、海流や氷の融解による水は場所によって異なります。この報告書では、米国の海面が世界平均よりも上昇すると予測しています。

 

スイート氏によると、米国で最も上昇するのはメキシコ湾と東海岸です。西海岸とハワイは平均を下回るといいます。

 

 

FILE - A woman walks along a flooded street caused by a kind of tide called a king tide on September 28, 2019, in Miami Beach, Florida. (AP Photo/Lynne Sladky, File)
FILE - A woman walks along a flooded street caused by a kind of tide called a king tide on September 28, 2019, in Miami Beach, Florida. (AP Photo/Lynne Sladky, File)
FILE - 2019年9月28日、フロリダ州マイアミビーチで、キングタイドと呼ばれる潮の一種によって浸水した道路を歩く女性。(AP写真/Lynne Sladky、ファイル)


メキシコ湾に面した都市、フロリダ州セントピーターズバーグで0.6メートルの海面上昇を予測したものです。しかし、カリフォルニア州ロサンゼルスでは、わずか0.36メートルと予測しています。

 

フロリダ州マイアミビーチ、メリーランド州アナポリスバージニア州ノーフォークなどの都市では、すでに高潮時に毎年数回の小さな洪水が起きています。研究者によると、2050年頃までには、これらの洪水はいくつかの”中程度の”洪水に取って代わられるだろうといいます。これらの洪水は物的損害を引き起こすでしょう。

 

「これまで洪水が起きなかった地域が、洪水に見舞われるようになるのです。」とスウィート氏は言います。さらに、「東海岸の大都市圏の多くが、ますます危険にさらされることになるだろう」とも。

 

報告書によると、2050年までにメキシコ湾の西海岸が最も大きな海面上昇をするはずだといいます。研究者は、0.4〜0.45メートルの海面上昇を予測しています。

 

メキシコ湾東部は、2050年までに0.35〜0.4メートルの海面上昇を予想する必要があります。米国南東部の海岸では、0.3〜0.35メートルの海面上昇が予想されます。また、米国北東部の海岸では、0.25〜0.3メートルの海面上昇が予想されます。

 

2100年までに米国全体で平均約0.6メートルの海面上昇を見込んでいます。

 

 

 

 

Report Predicts Rise in US Sea Levels Within 30 Years
FILE - Part of the sidewalk near the Jefferson Memorial is covered in water during high tide at the Tidal Basin in Washington, DC on April 3, 2019. (AP Photo/Ashraf Khalil, File)

 

 
 




A new government report says sea levels on the U.S. coast line are expected to rise by at least .25 meters in the next 30 years.

The National Oceanic and Atmospheric Administration (NOAA) and six other federal agencies created the report.

It predicts that the sea level along the U.S. coast will be 0.25 to 0.3 meters higher by 2050. The report warns of more floods from storms and high water levels on the coast even on sunny days during high tides.

“Make no mistake: Sea level rise is upon us,” said Nicole LeBoeuf, director of NOAA’s National Ocean Service.

LeBoeuf warned that the cost will be high. She said the United States coasts are home to a lot of economic activity and 40 percent of the U.S. population.

William Sweet was the report’s lead writer. He said that the largest sea level rise from melting of ice in Antarctica and Greenland probably will not start until after 2100.

Sea levels can rise more in some places than others because land can sink. Also, currents and water from melting ice are different from place to place. The report predicts sea levels in the U.S. will rise more than the world average.

Sweet said the greatest rise in the U.S. will be on the Gulf of Mexico and East Coast. The West Coast and Hawaii will be below the average.

FILE - A woman walks along a flooded street caused by a kind of tide called a king tide on September 28, 2019, in Miami Beach, Florida. (AP Photo/Lynne Sladky, File)
FILE - A woman walks along a flooded street caused by a kind of tide called a king tide on September 28, 2019, in Miami Beach, Florida. (AP Photo/Lynne Sladky, File)

The report predicts 0.6 meters of sea level rise in St. Petersburg, Florida, a city on the Gulf of Mexico. But the study predicts just 0.36 meters in Los Angeles, California.

Cities like Miami Beach, Florida; Annapolis, Maryland; and Norfolk, Virginia already get a few minor floods every year during high tides. The researchers said those will be replaced by several “moderate” floods by about 2050. Those floods will cause property damage.

“It’s going to be areas that haven’t been flooding that are starting to flood,” Sweet said. He added, “Many of our major metropolitan areas on the East Coast are going to be increasingly at risk.”

The report said the western coast of the Gulf of Mexico should have the biggest sea level rise by 2050. The researchers predict a sea level rise of 0.4 to 0.45 meters.

The eastern Gulf of Mexico should expect 0.35 to 0.4 meters of sea level rise by 2050. The Southeast U.S. coast should get 0.3 to 0.35 meters of sea level rise. And the Northeast U.S. coast should get 0.25 to 0.3 meters of sea level rise.

The report is estimating an average of about 0.6 meters of sea level rise in the United States as a whole by 2100.



Words in This Story

high tide – n. a time when water levels are highest in some coastal areas of the world because of the influence and position of the sun and moon

metropolitan – adj. of or relating to a large city and the surrounding cities and towns

 

 

 

 

世界中で進む地盤沈下

結論:我々には何もできない

wired.jp
研究結果:世界人口の5分の1に影響
人口増加や気候変動が引き起こす厳しい干ばつによって、水の需要が高まっている。その結果、いま世界中で懸念されているのが地盤沈下の問題だ。このほど発表された論文からは、その驚くべき影響が明らかになってきた。
米国のカリフォルニア州では、20世紀に経済が飛躍的な発展を遂げた。ところが、逆に地盤は沈下が加速している。農業が著しく成長したサンホアキン・ヴァレーでは、過酷な干ばつに襲われたことで地中の帯層から水が過剰に汲み出され、おかげで帯水層がつぶれてしまったのだ。まるで空っぽになった巨大なペットボトルが、つぶれるかのようにである。 地質学者は、この現象を「地盤沈下」と呼ぶ。サンホアキン・ヴァレーの地盤は、1070年までに28フィーと(8.5m)も沈下し、帯水層の上の人間やインフラに理想的とは言えない結果をもたらした。

そもそも当時のサンホアキン・ヴァレは、地質学的に地盤沈下を起こす寸前の状態だった。とはいえ、その危うい状態は決して珍しいものではない。オランダからインドネシアメキシコシティにいたるまで世界各地で、地質と気候変動の相互作用が人類の足元にある地面を沈めようとしているのだ。
こうしたなか、このほど科学誌『サイエンス』に発表された研究で、今後20年間で世界の約16億人(地球の全人口の約5分の1)が地盤沈下の影響を受ける恐れがあることが示された。これによって生じる損失は数兆ドル(数百兆円)規模にのぼる可能性があるという。
地盤沈下が起こると、二重の問題を抱えることになる。まず、沈下した地盤は再膨張させられないという問題。そして、帯水層が圧縮されてしまうがゆえに、以前と同じ量の水を貯えることができなくなるという問題だ。

「そこが重要なポイントなのです」と、スニードは言う。「カリフォルニアを含む世界各地で、帯水層を管理された水源として利用する動きが始まっていますが、これまでの圧縮によって水を貯える能力が低下しているのです」

被害額は世界のGDP12%相当例えば、インドネシアの首都ジャカルタの一部地域では、年間10インチ(約25m)もの地盤沈下が起きており、同時に周囲の海面は上昇を続けている。モデルによる試算では、わずか30年後にはジャカルタ北部の95%が水没する恐れがあるという。極めて差し迫った状況であることから、インドネシアは首都移転を計画中だ。
地盤沈下は平地のほうが起こりやすいので、地質学的要因(粘土の含有量が多い)だけでなく、トポロジー(地形)も考慮されている。さらに、人口や経済成長、水利用に関するデータ、気候変数も織り込んだ。その結果、研究者たちは今後20年間で、地球全体で460万平方マイル(約1,200万平方キロメートル)の土地が地盤沈下の危険に晒される可能性があることを突き止めた。これは地球の陸地のわずか8%にすぎないが、人類は沈下しやすい沿岸部に大都市を建設する傾向があることから、最終的には約16億人が影響を受ける可能性があると推定されている。
さらにこのモデルの試算によると、地盤沈下により危険に晒される資産の合計は、世界全体で国内総生産GDP)にして8兆1,900億ドル(約850兆円)相当、つまり世界全体のGDPの12%に匹敵するという。

実際のところ、人類が地盤沈下を食い止められる唯一の方法は、帯水層の過剰揚水を止めることだ。しかし、それは急速に温暖化する地球においては難しい注文である。「帯水層はどのみち枯渇することになるでしょう」と、シルザエイは言う。「真水を必要とする人々に対して、地盤沈下が起きるので地下水の使用を止めるようにと求めるのは不可能です。大局的な観点から言えば、適応策を考える必要が出てきます」
結局のところ、地盤沈下が発生している都市は止めることのできない物理的な力と対峙しているのだ。「地質は変わるものではありません」と、米国地質調査所のスニードは言う。「それについてできることは何もないのです」