我思う故に我あり

日常で感じたこと、考えたことを綴ります。

脳に電極を埋め込むー人はどこへ向かうのか

 今日は何も書けません。

脳内が混乱しているからです。

みなさんも考えてください。

今日のVOAニュースをどうぞ!

 

 

 

イーロン・マスク、コンピュータと脳をつなぐ技術を実証

 

Elon Musk Demonstrates Technology Linking Computer to Brain

learningenglish.voanews.com

 

アメリカの億万長者イーロン・マスク氏は、頭の中のコンピューターチップを使って脳を制御するために設計された技術を実演しました。

金曜日に行われたビデオデモの中で、マスク氏はニューラリンク と呼ばれるシステムの詳細を提供しました。彼はニューラリンク のスタートアップを率いるだけでなく、電気自動車メーカーのテスラや米国の宇宙企業スペースXのトップも務めています。

マスク氏は、この技術が神経障害の治療に使われ、脊髄損傷者が体の動きを取り戻すのに役立つことを期待しているといいます。またマスク氏は、将来的にはスーパーコンピューター人工知能(AI)技術に人間が追いつけるように知能を向上させるためにも利用できると考えているのです。

デモ中、マスク氏はニューラリンクのデバイスの模型を披露しました。幅は約23ミリ。人の頭蓋骨に埋め込むように設計されています。細いワイヤーで脳に直接接続されます。 


ニューラリンクシステムは現在ブタでテストされていますが、将来的にはヒトでのテストのために政府の承認を求める計画です。

ニューラリンク社の外科医長であるマシュー・マクドゥーガル博士は、同社の最初の人間を対象としたテストは、少数を対象としたものになるだろうと述べています。このテストは、麻痺に苦しんでいる人を治療することを目的としています。

デモの中、マスク氏はガートルードという名前の豚を披露し、その豚のの頭の中にはニューラリンクインプラントが入っていると説明しました。この装置は、豚の鼻と口の神経活動を記録するためのものです。

ナスク氏によると、同社は3匹の豚を飼っており、それぞれに2つのインプラントを装着しているといいます。彼はその動物を”健康で、幸せで、普通の豚と区別がつかない”と表現しています。マスク氏は、同社はインプラントのデータを使って、ランニングマシン上での豚の足の動きを”高精度”で予測することができたと述べました。 


マスク氏はこのイベントを利用して、エンジニアやその他の専門家を招き、同社の技術開発に参加してもらいました。また、独自のデバイスを開発してニューリンクに持ち込むよう促しました。「脳の経験は必要ありません。」とマスク氏は指摘します。そのようなスキルは仕事で学ぶことができる、と同氏は述べています。

脳と電子機器を直接結びつけることは新しいことではありません。医師は、パーキンソン病てんかん、痛みなどの症状を治療するために信号を送る電極を、脳に埋め込みます。実験では、埋め込まれたセンサーによって、麻痺した人が脳の信号を使ってコンピューターを操作したり、ロボットの腕を動かしたりすることができるようになりました。2016年には、ある男性が脳インプラントで自分の手の動きを取り戻したことが研究者によって報告されています。

マスク氏のニュラリンクは、いつか脳のパフォーマンスを向上させる操作を提供したいと考えていると、同社の立ち上げ時にウォール・ストリート・ジャーナル紙が報じています。 

 


マスク氏は、ニューラリンク社がまず重度の脊髄損傷者にこの装置を使用して、脳波を使って話したり動いたりできるようにしたいと考えていることに言及しています。長期的には、そのような人々が "全身の動き "を取り戻せるようになることを期待しているとマスク氏は述べています。

ニューラリンクチームのメンバーは、記憶をアップロードして後で使えるようにする技術も見てみたいと語っています。「そうですね、将来的には記憶を保存して再生することができるようになると思います」とマスク氏は語っています。

同社とは関係のない神経科学者たちは、今回の発表はニューラリンク社がこの技術で大きな進歩を遂げたことを示唆していると述べています。しかし、そのようなデバイスの長期的な成功をテストするためには、さらに多くの研究が必要になるだろうと警告しています。

 

ニューラリンク形状

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米ニューラリンクが開発中の脳内に埋め込むデバイス「リンク」(米ニューラリンクのプレゼン動画から)

28日にオンラインで開いた発表会では、直径23ミリメートル、厚さ8ミリメートルのコイン状の「リンク」と呼ぶデバイスを人間の頭蓋骨に埋め込み、近距離無線を使って外部のコンピューターとつなぐ構想を示した。将来的には脳内で念じるだけで車を呼び出したり、テレビゲームを操作したりすることを目標としている。

発表会では実際に頭蓋骨にデバイスを埋め込んだブタを登場させ、脳内の電気信号の様子をモニターに映し出すデモを見せた。現段階ではデバイスは読み取り専用だが、将来的には脳内に電気信号を送り込むことも可能になるという。

米国ではBMIの研究が盛んで、IT(情報技術)大手ではフェイスブックがウエアラブル端末を使ってコンピューターを操作する技術の開発に取り組んでいると報じられている。米調査会社によると関連する市場の規模は26年に26億7000万ドル(約2800億円)になると見込まれている。[2020/8/29日経経済新聞より]

 

 アップロード~デジタルなあの世のへようこそ 

Amazon prime video、エミー賞受賞のグレッグ・ダニエル氏に夜SFコメディー、ご存じですか?未来では人は私語、仮想現実へ意識をアップロードすることが可能になっていた、というお話し。

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現在エピソード1までなので、続編が待たれるところです。

SFだから面白いで終わることができる。しかし、近未来が現実となるとき、
倫理感はどこに置いて行かれるのだろうか。

 

ドキュメンタリー映画『私は人間』

これはSFではありません。実際に電極を埋め込んだ人たちの記録。

3人が脳に試験的な処置を施す過程を追っているドキュメンタリー作品です。その処置とは、頭蓋骨を開き、脳に電極を埋め込むというもの。

www.youtube.com

 

すでに世界中で数十万の人々がブレイン・コンピューター・インターフェース(BCI)を利用している。BCIは国防高等研究計画局(DARPA)からの財政的な支援もあり、少なくとも1970年代から科学者が開発を重ねている分野だ。科学技術のさらなる発達により、この先10年間でBCIの利用者は100万人に達すると予測する専門家もいるそうです。

 

わたしたちを人間たらしめているものは何なのでしょうか?

テクノロジーは人類が失ったものを取り戻す助けてくれます。

その可能性をさらに広げて、人類を進化させるのでしょうか?

 

 

 

 

BMI(ブレイン・マシン・インターフェイス)の倫理:「BMI倫理綱領3基準」って何?

www.keyman.or.jp

 

 

日本のプロジェクト現状

 

 

www.nips.ac.jp

 

国内でも、機械と脳の接続による「意識の移植(アップロード)」を掲げる渡部正峰氏(東京大学準教教授)のベンチャー、池田祐二氏(東京大学教授)が始動した「脳AI融合」を謳うプロジェクトもあります。

 

渡部正峰氏(東京大学準教教授)のベンチャー

20 年後に人間の意識を機械にアップロードすることを目指す MinD in a Device、 第三者割当増資によるシードラウンドの資金調達を実施。大規模研究開発の実施へ|株式会社 MinD in a Deviceのプレスリリース

 

池田祐二氏(東京大学教授)が始動した「脳AI融合」を謳うプロジェクト☟

ERATO 池谷脳AI融合プロジェクト

 

後記

 

 

”サピエンス全史”のなかでハラリ氏の言葉を思い出しました。

『なぜゲノムを研究するのか、あるいはなぜ脳をコンピュータ―とつなごうとするのか、コンピューターの内部に心を生み出そうとするのかと、科学者に訊いてみるといい。十中八九、同じ紋切り型の答えが返ってくるだろう。私たちは病気を治療し、人命を救うためにやっているのだ、と。コンピューターの中に心を生み出すことの意味合いは、精神疾患を治すよりもはるかに劇的ではあるものの、そのような紋切り型の答えが、正当化の根拠として返ってくる。なぜなら、それに異論を挟める人はいないからだ。』『サピエンス全史』下巻、p.263

 

医療に留まるうちは、よい。

 

しかしAIが脳内に埋め込まれ、記憶ではない知識のメモリーのアップデートが可能になった時、人類が手にするのは、人類の後退なのか?進化と呼べるのか?

科学者は、人が神になることを望んでる?

暗記はしなくて済みそうだし、こどもの内に、シナプス回路を増強しなくてもいいだろうし、人は努力をして学ばなくてもいい世界になるのだろうか?天才ばかりの世界。それともそれさえもお金の世界??

チップを買えない人はAIロボットの下で働く労働者を構成するのだろうか?

いや、ロボットがいるので不必要だろう。

 

神の領域に人類は足を踏み出した、それだけは間違いない事だろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

Elon Musk Demonstrates Technology Linking Computer to Brain

 

Elon Musk founder, CEO, and chief engineer/designer of SpaceX speaks during a news conference after a Falcon 9 SpaceX rocket test flight to demonstrate the capsule's emergency escape system at the Kennedy Space Center in Cape Canaveral, Fla., Sunday, Jan.

American billionaire Elon Musk has demonstrated a technology designed to use a computer chip inside the head to control the brain.

During a video demonstration on Friday, Musk provided details about the system, called Neuralink. In addition to leading the Neuralink startup, Musk also heads electric carmaker Tesla and U.S. space company SpaceX.

Musk says he hopes the technology can be used to treat neural disorders and help spinal injury victims regain body movement. Musk also believes the system could be used in the future to improve intelligence to help humans keep up with supercomputers and artificial intelligence (AI) technology.

During the demonstration, Musk showed off a model of the Neuralink device. It is about 23 millimeters wide. It is designed to be implanted into a person’s skull. Small wires would connect the device directly to the brain.

 

 

The Neuralink system is currently being tested in pigs, with plans to seek government approval for human testing sometime in the future.

Neuralink’s head surgeon, Dr. Matthew MacDougall, said the company’s first human tests would involve a small number of people. The tests would be aimed at treating individuals suffering from paralysisa condition that makes someone unable to move or feel all or part of their body.

During the demonstration, Musk showed off a pig named Gertrude. He explained that Gertrude had a Neuralink implant inside its head. The device is meant to record nerve activity in the pig’s nose and mouth.

Musk said the company had three pigs, each with two implants. He described the animals as “healthy, happy and indistinguishable from a normal pig.” Musk said the company was able to predict with “high accuracy” a pig’s leg movement on a running machine using data from the implant.

 

 

Musk used the event to invite engineers and other experts to join the company in developing the technology. He also urged people to develop their own devices and bring them to Neuralink. “You don’t need to have brain experience,” Musk noted. Those skills can be learned on the job, he said.

Linking a brain directly to electronics is not new. Doctors implant electrodes in brains to deliver signals to treat conditions such as Parkinson’s disease, epilepsy and pain. In experiments, implanted sensors have let paralyzed people use brain signals to operate computers and move robotic arms. In 2016, researchers reported that a man regained some movement in his own hand with a brain implant.

Musk’s Neuralink hopes to one day offer operations to improve brain performance, the Wall Street Journal reported when the company launched.

During a video presentation on August 28, Neuralink chief Elon Musk provided an update on the company's brain-computer interface currently being developed to someday be implanted in humans. (Neuralink/via YouTube)
During a video presentation on August 28, Neuralink chief Elon Musk provided an update on the company's brain-computer interface currently being developed to someday be implanted in humans. (Neuralink/via YouTube)

 

Musk noted that Neuralink first wants to use the device on people with severe spinal cord injuries to help them talk and move using their brain waves. He said he is hopeful that, in the long term, those people could regain “full-body motion.”

Members of the Neuralink team said they also would like to see the technology permitting the uploading of memories for later use. “Yes, I think in the future you will be able to save and replay memories," Musk said.

Neuroscientists not linked to the company said the presentation suggested Neuralink had made great progress with the technology. However, they warned that many more studies will be needed to test the long-term success of such devices.

 

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Words in This Story

 

chip n. an electronic device that contains many circuits used in computers

artificial intelligence n. the power of a machine to copy intelligent human behavior

implant v. to place something into someone's body in a medical operation

surgeon n. a doctor who performs medical operations

indistinguishableadj. impossible to see or hear as different or separate

accuracy n. how correct or exact something is