不透明な時代、個人消費の落ち込みは世界中皆同じです。しかし、中国だけは違うかと思っていました。
個人マインドはGDPに影響を与えます。中国の現状を聴いてみましょう。
VOAで英語を学びましょう!!
※今回のキーポイント:more likely to do/take off/even if
中国の若者は経済の落ち込みで支出を減らしている(和訳)
Young Chinese Cutting Spending as Economy Falling
September 21,2022
COVID-19が流行する前、ドリス・フーさんは自分自身と家族の違う未来を想像していました。新しい車と大きなマンションを買い、週末には素敵なレストランで食事をし、南国の島々へ旅行して。
しかし、現在、上海のマーケティング担当者39歳の女性は、できる限りお金を節約しています。
フーさんをはじめ、20代、30代の多くの中国人は、中国のパンデミックロックダウン、若者の高い失業率、不動産市場の弱体化などを心配しています。その結果、中国の若者は支出よりも貯蓄に重点を置くようになりました。
この質素(frugal)な生活様式は、ソーシャルメディアによってより一般的になりました。ソーシャルメディア上では、インフルエンサーが節約術を披露しています。
しかし、このような低コストの生活の台頭は、世界第2位の経済大国に害を及ぼす可能性があります。個人消費が中国の国内総生産、GDP、の半分以上を占めています。
ベンジャミン・キャベンダー氏はChina Market Research Groupのディレクターです。彼は、「我々は16年間ここで消費者行動をマッピングしてきましたが、そのすべての中で、若い消費者を最も懸念しています。」と述べています。
政府のデータによると、16歳から24歳の失業率は19%近くに達しています。給与カットを余儀なくされている若者もいます。中国の主要38都市の平均給与は、今年1〜3月で1%減少しました。この情報は、オンライン就職情報会社Zhilian Zhaopinによるものです。
その結果、お金を使うより貯めることを好む若者もいます。
例えば、フーさんは大の映画好きです。以前は月に2回は映画館に映画を見に行っていたとい言います。しかし、フーさんは「パンデミック以来、映画館に足を踏み入れていません。」と言います。
中国人民銀行(PBOC)の最新の調査によると、中国では現在、ほぼ60%の人が消費や投資を増やすよりも、貯蓄を増やす可能性があると回答しています。この数字は3年前には45%でした。
このことは、経済成長を高めるために個人消費に長年頼ってきた中国の経済政策立案者にとって問題です。
PBOCのある幹部は7月、パンデミックが緩和されれば、投資と消費への意欲は "安定し、上昇する "と言っています。
中国人民銀行はロイター通信の記者のコメント要請に答えていませんし、中国商務部もコメントの要請に答えていません。
’10元ディナー’
※Yuan:【júːən】
賃金の上昇、オンラインショッピング、簡単なクレジット決済に煽られ、何年も支出が増加してきた後、若者は消費行動を変えつつあります。この変化は、経済的に大変だったという記憶から、お金を貯める傾向がある不況の記憶から節約志向の強い親世代に近づいています。
しかし、親世代とは異なり、中国の若者はネット上で質素な生活ぶりをアピールしています。
東部の都市、杭州に住む20代のある女性は、10元、約1.45ドル、で夕食を作る方法を100本以上公開し、数十万人のフォロワーを獲得しています。この女性はソーシャルメディア上ではLajiangという名前で活動しています。
ソーシャルメディア上では、人々が節約術を議論し、コンテストまで作っています。中国で最も物価の高い都市の1つである上海では、”1カ月1600元で暮らすチャレンジ”が若者の間で人気です。
ヤン・ジュンさんは、パンデミック前、カードローンで借金まみれでした。2019年、彼女はネットワークサイト豆瓣Douban(トウバン)で低消費研究会というグループを立ち上げました。同グループは15万人以上の会員を獲得しています。ヤンさんは支出を減らし、持ち物の一部を中古品サイトで売ってお金を稼ぎ、毎日飲んでいたスターバックスコーヒーもやめたと言います。
※豆瓣(Douban)は中国の大手ソーシャル・カルチャー・サイト。ユーザー数は1億6000万人以上で、広く人気を集めるSNSプラットフォーム。2005年にDouban.comとして開設され、当初は「同じ趣味を持つ友達が探せる掲示板」だったが、現在は書籍・音楽・映画のレビュー投稿、ユーザーの登録したデータに基づくレコメンド機能、ユーザー同士の交流が可能になるSNS機能など様々なサービスを使用できるユーザー参加型コミュニティサイトとなってる。ユーザーはアートやカルチャー、ライフスタイルに対して関心が高い層、大都市に住む会社員やアーティスト、フリーランサー、学生がほとんど。
ー中国マーケッティング情報サイトhttps://china-marketing.jp/より抜粋
マーケティングのプロであるフさんは、化粧品をジバンシーからフローラシスという中国のブランドに変え、60%ほどコストを下げたと言います。
中国でこのような商品を手放しているのは、ヤンさんとフーさんだけではありません。スターバックスとジバンシィを所有するフランスのディーラーは共に、直近の四半期に中国での売上が急激に減少したと報告しています。
フさんは、2つの小さなアパートを売って、息子のためにより良い学校システムの近くにある大きなアパートに引っ越す計画を延期したと言います。また、より新しい、より良い車を買うという目標もあきらめたと彼女は言っています。
「お金があっても、家と車をアップグレードしないのはなぜか?」「すべてが未知数なんです。」とフーさんは言いいます。