米中貿易摩擦の影響を回避する思惑から、中国にいては商売がしにくいという事情があるようですね。
これとは別に、製造拠点をベトナムに移管する企業は増えることでしょう。安価な労働力と現地市場の将来が挙げられるようです。
※下記参照
図解で分かるベトナム経済:中国からベトナムへの製造拠点の移管 ~なぜベトナムなのか~ | ONE-VALUE株式会社
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コロナ後、中国のサプライヤーはベトナムに競り勝つ(和訳)
After COVID, Chinese Suppliers Race to Vietnam
2023 March 24
ベトナムは、北の隣国が昨年末にゼロコロナ政策を終了して以来、中国からの投資の波を享受しています。
2023年の最初の50日間に中国企業が45の新規プロジェクトに投資したことがベトナム政府のデータで明らかになりました。
サムスン、キヤノン、アップルのiPhoneを製造するホンハイなどの大手外資系企業は、すでにベトナムに工場を持っていました。しかし、その多くはまだ中国からの供給が中心でした。
業界の専門家は、新しい投資家のほとんどは、すでにベトナムに設立されている大企業の小規模サプライヤーだと言います。
この動きは、中国での人件費の高騰に加え、中国とのハイテク貿易に対する米国の規制の拡大に関連しています。
国境越えて
現在、ベトナムに投資する中国企業の大半は、ベトナムにすでに施設を持つ大企業に供給やサービスを提供する小規模な企業です。
例えば、ベトナムのソーラーパネル産業では、プラスチック成形、ダイキャスト、エネルギー貯蔵などの材料やサービスを提供する小規模なサプライヤーが増加しています。
昨年、ベトナムで行われた既製品の工場への主な投資のうち2件の背景には、中国のパネルメーカーのサプライヤーがあったとCBRE Groupは述べています。このような工場は、新しい国に進出する際、中小企業に好まれることが多いのです。
中国の電子機器、ロボット、家電メーカーも、昨年ベトナムで産業用リースを利用した企業の上位に名を連ねていることがデータで示されています。
その他、床材メーカー、ガラスメーカー、アップル社製デバイスの箱や部品のサプライヤーなども含まれていると、Vietnam Investment Consultingの代表であるドゥ・ホン・クァン氏は語ります。
パンデミックの影響で世界中の製造業がまだ正常化に苦労している中、中国企業はベトナムの新工場に前年同期比で2億5000万ドル多く投資していることが公式データで明らかになりました。これはシンガポールからの投資に次ぐもので、韓国や日本といった従来の大口投資家よりも多いものです。
対立の歴史
ベトナムへの進出は、中国企業にとってリスクがないわけではありません。
両国は長く血なまぐさい歴史を持っています。そして今日、中国とベトナムは、南シナ海の海域と島々で水で競合する主張を持ついくつかの国のうちの一つです。
そして2014年には、反中感情からベトナムの暴徒が中国の工場を標的にしました。
中国企業の投資申請は慎重に検討される傾向にあり、その結果、遅延や却下が発生します。また、中国企業は労働者のビザや許可証を取得するのに長い待ち時間がかかると、フィリッポ・ボルトレッティ氏は言います。彼は投資コンサルタント会社Dezan Shiraに所属しています。
しかし、このようなリスクは、小規模なサプライヤーを遠ざけるには十分ではありません。