国外逃亡したラジャパクサ氏に代わってウィクラマシンハ首相を新大統領に選出しました。任期は、ラジャパクサ氏の任期2024年11月までとなります。。
スリランカではコロナとロシア、ウクライナ戦争で観光客が激減し、外貨不足が深刻化し財政が苦しくなり、さらに燃料や食料の輸入が困難となったことから、反政府デモが広がったと報じられています。
新大統領も引き続き難しい政権運営を迫られそうですね。
VOAで英語を学びましょう!!
スリランカ議会、不人気な首相を大統領に選出(和訳)
Sri Lankan Parliament Selects Unpopular PM as President
July 21,2022
スリランカの国会議員たちは水曜日、不人気の首相兼大統領代行だったラニル・ウィクレミンゲ氏を国の新しい指導者に選出しました。
与党の議員たちは、彼の政権経験によって、スリランカが直面している経済的・政治的危機から脱却できることを期待しています。しかし、この決定が南アジアの国々にさらなる不安をもたらす危険性もあります。
スリランカのデモ隊は数カ月前から、同国のトップ2人の政治指導者の退陣を求めています。先週、デモ隊は住宅やオフィス、政府ビルを占拠しました。
この蜂起により、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は国外に脱出し、辞任を余儀なくされました。ウィクレメシンゲ首相は大統領代行となりました。ウィクレミンゲ首相は月曜日、治安と秩序を回復するための権限を与える非常事態を宣言しました。
この6回目の首相(過去6回にわたって首相を務めた)は、225人の国会議員のうち134人の票を得ました。しかし、彼の不人気を考慮し、ウィクレメシンゲ氏に投票すると公言していた議員はわずか数名でした。
水曜日の投票は、ウィクレメシンゲ氏が2024年に終了する大統領任期を終えることを意味します。彼は木曜日に宣誓する予定です。
「我が国がどのような状態にあるのか、私が語る必要はありません。」と、ウィクレメシンゲ氏は、勝利が発表された後、議員に対して語りました。「国民は我々に古い政治を期待しているのではなく、共に働くことを期待しているのです。」73歳の指導者は、「選挙が終わった今、私たちはこの分裂を終わらせなければなりません。」と付け加えています。
投票後、一部の支持者は街頭でウィクレメシンゲの勝利を祝いました。しかし、抗議者たちは大統領官邸に集まり、「ラニル, 帰れ」と呼びかけました。抗議者の一人、ビサカ・ジャヤワレさんはAP通信に対し、「我々はスリランカの人々のために戦い続けます。総選挙を求めなければなりません。」と話します。
デモ参加者の怒りの多くは、20年近く国を支配してきたラジャパクサ氏とその一族に向けられていました。しかし、多くの人々は、ウィクレメシンゲ氏がラジャパクサ氏を守っていることを非難しました。先週、群衆は彼のオフィスを占拠し、彼の家に火をつけました。
経済学者は、スリランカの危機は長年にわたる指導力の欠如と腐敗に起因すると言います。また、負債の増加、パンデミックの影響、観光産業に打撃を与えるテロ攻撃など、他の問題にも起因していると彼らは言います。また、同国は510億ドルの返済不能な対外債務を抱えています。
水曜日の投票の前に、ウィクレメシンゲ氏は、5月にラジャパクサ政権に参加した時点ですでに経済は崩壊していたと言います。
首相として、ウィクレメシンゲ氏は国際通貨基金(IMF)や各国と協力し、助けを求めてきました。首相は月曜日、IMFとの交渉は妥結に近づいており、他の国々からの援助に関する話し合いも進んでいると述べます。また、政府は燃料や調理用ガスの不足を解決するための措置を講じたと言います。
「人々は燃料、交通手段、市民が必要とするものは何でも手に入れることができます。」と、26歳の抗議者であるカスミ・ラナシンハ・アラチゲさんはロイターに対し述べます。「スリランカの誰も苦労していないとわかるまで、抗議は続きます。」