我思う故に我あり

日常で感じたこと、考えたことを綴ります。

AIをめぐる米国と中国

私にはほとんど分からない分野ですが、ChatGPTを使い恩恵を受ける機会があります。

生成AIによる本や絵画の売買も散見されます。

 

今回のVOAのテーマはAI

他社技術をさらに最適化して進歩していくのは素晴らしいことですが、その行先は国家により異なることでしょう。

 

 

 

US Plans to Limit American-made AI Models in China

FILE - Figurines with computers and smartphones are seen in front of the words "Artificial Intelligence AI" in this illustration taken, February 19, 2024. (REUTERS/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)
FILE - Figurines with computers and smartphones are seen in front of the words "Artificial Intelligence AI" in this illustration taken, February 19, 2024. (REUTERS/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)
 

The Biden administration plans to put limits on American-made artificial intelligence (AI) models, the Reuters news agency reports.

The aim is to restrict the technology that powers popular chatbots from countries such as China and Russia.

But China in the past year has built its own generative AI industry and has been urging its companies to avoid foreign technology.

So, how dependent is China now on U.S. AI models and how might new American policy on AI development affect China?

OpenAI and China

OpenAI’s key AI services such as ChatGPT and the DALL-E image generator, or maker, have not been officially released in mainland China. An OpenAI spokesperson told Reuters last year that it was unable to do so in some countries due to local "conditions."

However, many companies and engineers have accessed OpenAI’s services using special tools like virtual private networks (VPNs) to hide their network addresses.

As a result, many Chinese companies have been able to build software and programs on top of OpenAI’s models. Chinese companies also often compare their own AI models against those of OpenAI.

OpenAI has shut down Chinese companies’ access to its service. Last December, OpenAI suspended the account of ByteDance, TikTok’s Chinese owner. The move came after technology website The Verge reported that ByteDance used OpenAI’s technology to develop its own AI.

Access to OpenAI’s AI models is also restricted in Hong Kong. Although OpenAI’s services are unavailable there, Microsoft, an investor and a partner of OpenAI, has released Copilot to the public.

Copilot is a generative AI service built with OpenAI’s latest technology. By partnering with Microsoft, companies in Hong Kong can also use OpenAI’s AI models.

Open source

The United States government’s plans are aimed at the export of closed source AI models. Closed source models involve software and training data that are not publicly available, sources told Reuters. Open source models would be beyond the restrictions of export controls.

However, China has been using many open source models developed in Western nations, such as Meta Platforms’ “Llama” series.

The Beijing Academy of Artificial Intelligence is a high-level research lab in China. In March, Chinese government media reported that the lab said the majority of Chinese AI models were built using Meta’s Llama models.

The lab told China’s Premier Li Qiang at the time that China “severely lacks autonomy” in the area.

01.AI is one of the most well-known AI companies in China. Last November, it faced strong criticism after the discovery that the company’s AI model Yi-34B was built on Meta’s Llama system.

That said, a large number of Chinese tech companies such as Baidu, Huawei, and iFlytek have been working to develop their own AI models.

Some of them claim that their models have become as capable as OpenAI’s latest GPT4 model in several areas.

Self-sufficiency

Chinese authorities have been discussing the need for the country to develop its own “controllable” AI technology.

State-backed newspaper China Daily suggested in a post last February on China’s Weibo site that ChatGPT could help the U.S. government spread disinformation.

China has also been quick to release rules on the use of generative AI. AI services must get government approval before being released to the public. As of January, China has approved over 40 AI models for public use but none of them were foreign AI models.

 

Words in This Story

chatbot – n. a program that is designed to converse with humans

access – v. to be able to use something

address – n. a location where information is stored

autonomy – n. the state of existing separately from others

 
 

米国、中国製AIモデルに制限をかける計画(和訳)

FILE - Figurines with computers and smartphones are seen in front of the words "Artificial Intelligence AI" in this illustration taken, February 19, 2024. (REUTERS/Dado Ruvic/Illustration/File Photo)

 

 

ロイター通信によると、バイデン政権はアメリカ製の人工知能(AI)モデルに制限を設ける計画としています。

 

その目的は、中国やロシアといった国々から人気のチャットボット※1を動かす技術を制限することです。                 

※1「チャットボット(chatbot)」とは、「チャット」と「ボット」を組み合わせた言葉で、人工知能を活用した「自動会話プログラム」のこと。「チャット」は、インターネットを利用したリアルタイムコミュニケーションのことで、主にテキストを双方向でやり取りする仕組み。ビジネス向けのクラウドサービスに「ChatWork」や「Slack」などがある。「ボット」は、「ロボット」の略で、人間に代わって一定のタスクや処理を自動化するためのプログラムのこと。不正な処理がプログラムがされればウィルスとなり、スマホアプリに組み込まれれば、パーソナルアシスタントなどの便利なツールにもなる。人間同士が会話するチャットに対して、「チャットボット」は一方は人工知能を組み込んだコンピュータが人間に代わって対話することになる。  (出典:https://it-trend.jp/words/chatbot

 

しかし、中国はこの1年で、独自の生成AI※2産業を構築し、自国企業に外国の技術を避けるよう促してきました。     

※2 AIを用いてクリエイティブな成果物を生み出すことができるのが特徴的で、生成できるものは楽曲や画像、動画、プログラムのコード、文章など多岐にわたります。生成AIは、人間の仕事や作業をサポートするツールとして活用が期待されています。例えばテキスト生成AIでレポートの要約を行ったり、音楽生成AIで動画制作に使用する簡単なBGMを作ったりすることが可能です。  出典:https://aismiley.co.jp/ai_news/what-is-generative-ai/

 

では、中国は現在、米国のAIモデルにどの程度依存しているのか、また、AI開発に関する米国の新たな政策は中国にどのような影響を与える可能性があるのでしょうか?

 

 

OpenAIと中国

 

ChatGPTやDALL-E画像ジェネレーター(メーカー)など、OpenAIの主要なAIサービスは、中国本土では正式にリリースされていません。OpenAIの広報担当者は昨年ロイターに、現地の ”事情 ”により一部の国ではリリースできないと話しました。

 

しかし、多くの企業やエンジニアが、仮想プライベートネットワーク(VPN)のような特別なツールを使ってOpenAIのサービスにアクセスし、ネットワークアドレスを隠しています。

 

その結果、多くの中国企業がOpenAIのモデルの上にソフトウェアやプログラムを構築することができるようになりました。中国企業はまた、自社のAIモデルとOpenAIのモデルを比較することもしばしばです。

 

オープンAIは中国企業によるサービスへのアクセスを遮断しています。昨年12月、オープンAIはティックトック(TikTok)の中国オーナーであるバイデューダンス(ByteDance)のアカウントを停止しました。この動きは、テクノロジーサイト ヴァージ(Verge)が、バイデューダンスがオープンAIのテクノロジーを使って独自のAIを開発していると報じた後のことでした。

 

香港ではOpenAIのAIモデルへのアクセスも制限されています。香港ではOpenAIのサービスは利用できませんが、OpenAIの出資者でありパートナーでもあるマイクロソフトは、パイロット(Copilot)※3を公開しています。

 ※3 Microsoft Copilot は自然言語Microsoft AI モデルを組み合わせたチャット機能ベースのアプリです。作業ウィンドウを開き自分の言葉でやりたいことをCopilotに伝えるだけで、タスクの実行、情報の検索、コンテンツ生成などを行うことができます。

2023年12月1日より、Microsoftが開発したAI(人工知能)アシスタント機能、「Copilot(コパイロット)」の一般提供が開始されました。
Copilotは Windowsに実装された AIアシスタント機能です。AI アシスタントが手間のかかる作業をしてくれるので、今までより少ない労力でタスクの実行や、情報の検索、コンテンツを生成させることができ、生産性をより高めることができます。
以前、この機能はWEBブラウザ「Edge」の拡張機能である「Bing Chat」として提供されていましたが、2023年11月15日に「Microsoft Copilot」へと名称が統一されました。 

 出典:https://www.pc-koubou.jp/magazine/87628

 

パイロット(Copilot)はOpenAIの最新技術で構築された生成AIサービスです。マイクロソフトと提携することで、香港の企業もオープンAIのAIモデルを利用することができます。

 

 

オープンソース

 

米国政府の計画は、クローズドソースのAIモデルの輸出を目的としています。情報筋がロイターに語ったところによると、クローズドソースのモデルには、一般に公開されていないソフトウェアやトレーニングデータが含まれます。オープンソースのモデルは、輸出規制の制限を超えることになります。

 

しかし、中国はメタ プラットフォーム(Meta Platforms)の”ラマ(Llama)”※4シリーズなど、西側諸国で開発された多くのオープンソースモデルを使用しています。

※4 Llama(Language Large Models Meta AI)とは、Meta社が2023年3月に発表したオープンソースの大規模言語モデル(LLM)です。パラメータ数が少なくコンピュータへの負荷が少ないものの、ほかのLLMよりも性能が高く、商用利用も無料でできるようになっています。 出典:https://ai-market.jp/technology/llama/

 

北京人工知能研究院は、中国のハイレベルな研究機関です。3月、中国政府系メディアは、同研究所が中国のAIモデルの大半はメタMetaのラマLlamaモデルを使って構築されていると述べたと報じました。

 

研究室は当時、中国の李強首相に対し、中国はこの分野で”自律性を著しく欠いている”と述べました。

 

01.AIは中国で最も有名なAI企業のひとつです。昨年11月、同社のAIモデルYi-34BがメタMeta社のラマLlamaシステムで構築されていたことが発覚し、強い批判にさらされました。

 

とはいえ、バイドゥ百度)、ファーウェイ(華為技術)、アイフライテック(iFlytek)など多くの中国テック企業が独自のAIモデルの開発に取り組んでいます。

 

彼らのモデルのいくつかは、いくつかの分野でOpenAIの最新モデルGPT4と同等の能力を持つようになったと主張しています。

 

 

自給自足

 

中国当局は、中国独自の”制御可能な”AI技術を開発する必要性について議論しています。

 

国営紙チャイナ・デイリーは昨年2月、中国のWeiboサイトへの投稿で、ChatGPTが米国政府の偽情報拡散に役立つ可能性を示唆しました。

 

中国はまた、生成AIの使用に関する規則をいち早く発表しています。AIサービスは一般に公開される前に政府の承認を得なければなりません。1月現在、中国は40以上のAIモデルを公的に使用することを承認していますが、外国のAIモデルはひとつもなありません。